発達障害児のアンガーマネージメント

療育

我が家の発達障害児の特性として、衝動性の高さにも関係ありますが、すぐに癇癪を起すという問題行動がありました。

小さいころは普通の子供と同じような感じでしたが、3歳くらいになって、明らかに定型発達の子供とは違う癇癪があらわれたことを覚えています。

ほんの些細なこと(本人にとっては おおごと なのですが…)で所かまわず床に寝そべり癇癪を起したり、時には登園時に気に入らないことがあり、教室に入るまでに40分以上もかかることもありました。

予防が大事

ちょうど子供の発達にちょっと気になりだしてきたころの3歳くらいは、私も発達障害についてはなんとなくわかってはいたものの、良く理解はしていませんでした。

とにかく「この子は普通のこと違う、同じ対応をしてもダメ」ということだけが経験としてあり、困った行動があるたびにインターネットで調べては試していました。

その時に経験から学んだことは、問題行動である癇癪には

癇癪を起さないことが一番大切

ということです。

うちの場合は、癇癪が起きるととにかく収まるのに時間がかかって本当に大変でした。

そこで、癇癪を起す原因をさぐり、できる限りとことん原因を排除する方法に切り替えると、自然と癇癪が起こる機会が減りました。

例えばどうしてもこの電車に乗らないといけない!というときに、道端の草が気になって歩いてくれず、親が焦る→子供が癇癪を起す。

こんな場面だとすると、原因としては「電車に乗りたいのに、時間がない」ということになるので、ひたすら余裕を持った行動を心がけるということが解決のカギになります。

これ、言うのは簡単ですが、結構大変…。

予定よりも常に15分は余裕を持った行動をする、かつ、玄関から出る30分前には親が子供の様子を見計らい、ここぞというタイミングで声掛けをする、こんなことをしていましたが、かなりヘビーでした。(苦笑)

それに、どうしたって、原因を排除するのが難しいものも出てきます。

癇癪の時間を短くする

そこで次の対策としては、いつどこで癇癪が起こったとしても、なるべく少ない時間でやりすごすと考えました。

実はこの方法は6歳の後半に小学校入学を控え、今まで落ち着いていた癇癪が様々なストレス(保育園での「小学校に入ったらできないと困るからやろうね」的な教え含む)で頻回になり、どうしようか悩んでいた時に受けた発達障害の講座で講師の方が教えてくれたもので

安心ボックスを用意する

というものです。

安心ボックスというのは、その子が落ち着けるグッズを入れた箱や袋のことです。

安心ボックスの使い方

この安心ボックスですが、作るには子供が落ち着いているときに、どんなものなら気持ちが落ち着くか、リラックスできるか、安心するかを確認し、前もって作っておくのがポイントです。

アイテムは何でもいいと思いますが、好きなおもちゃ、ドロップモーションなどの視覚的に興味がわくもの、スクイーズのように触覚的に興味がわくもの、アロマなどでリラックスできる臭覚的なものなど、なんでも良いです。

それらを箱や袋に入れて、身近においてみてください。

また、これは作成したら終わり!ではありません。

むしろ、安心ボックスを作ってからの行動が大切です!

使い方としては、癇癪が起きてしまったときに、いつものように子供に接する際に安心ボックスを手にもって、「ほら、これで遊ぼう」「これ、すごいおもしろい。見てみて!」などと声掛けをするのです。

もちろん、数回程度じゃそんなものに見向きもしません。(苦笑)

ただ、一回でもそれで気がそれたら

「すごい!怒っている気持ちを自分で抑えることができたね!」

などと、べた褒めしてください。

そういった小さな小さな成功体験を積むことで、子供自身が自分の気持ちをコントロールする力を少しずつつけていけるためのに使うグッズなのです。

我が家の場合

うちの安心ボックスは時によって違うものも入っていますが、基本的にメインメンバーはこんな感じでした。

  • ハンドスピナー(だいたい4~6個)
  • フィジットキューブ
  • カラフルボール

このカラフルボールは握ると網目から中身がぐにゅっと出てきて、見て楽しい、触感もおもしろいという優れものです。

これらをリビングの隅に常備し、癇癪が起きてすぐに対応できるときはさっと出して興味を持たせ、気持ちが切り替わったら褒める、すぐに対応できず癇癪が大きすぎたら落ち着くまで待ってから安心ボックスを差し出す、そんな方法でやってきました。

感覚的に、この方法を取ってから1ヵ月~半年かからない程度で安心ボックスの出番ががくっと減った気がします。(むしろ、途中経過では「こんなものいらねーよ!」と投げ捨てていた時もあったっけな~。(笑))

なので今は、癇癪が起きても、もちろん時として物を投げたり、騒いだり、大泣きはしますが、長くても10分くらいで自分で抑えることができてきています。しかも、ほとんどの場合に安心ボックスは使いません!

これは大人にとってもありがたいことですが、何よも辛くて苦しんでいる子供本人が、その気持ちに長く縛られることなく開放されるので、ストレスがぐっと減ると思います。

年齢、個性などで効果は変わってくると思いますので一概には言えませんが、専門家もお勧めしている安心ボックスを、まだ取り入れていなければぜひ、いかがでしょうか?

カラフルボール、少し種類は違いますが、参考商品を貼っておきます。

思い切り握ると壊れたりするので、箱買いでストックしていますが、まだひと箱分は消費していません。

この記事を書いた人

発達にでこぼこがある子供たち(ADHD・ASD・不安症)と暮らしています。

人とちょっと違う特性があるがために日常生活に困難さがある。
そんな多様性のある子どもたちをありのままに受け入れられる場を知りたい、作りたい。そんな思いを抱きつつ、今は自分の子育てに手いっぱいだけど、いつか困っている子供の役に立ちたい!と思い日々葛藤しています♪

子どもの権利、特別支援教育にも注目中。

✨発達サポーター
✨児童発達支援士/発達障害コミュニケーションサポーター
✨こどもパートナー/こどもサポータ―
✨シブリングサポーター※きょうだい児サポート

来 みなをフォローする
療育
スポンサーリンク
シェアする
タイトルとURLをコピーしました